新型コロナウイルスの影響で打撃を受ける地元事業者を支えようと、神奈川県鎌倉市が全市民に配布する5千円の電子商品券「縁むすびカード」の利用が15日から始まった。初日朝から多くの市民が商品券を使う好調の出だしで、事業者や市は「地元の店と市民の縁がつながるきっかけに」と意気込む。
鳩サブレで知られる豊島屋本店(同市小町2丁目)では開店の午前9時から券の利用が続いた。券でサブレ3箱を購入した市内在住の自営業の男性(40)は「今日は取引先と会うので地元の品でお歳暮を買った。鎌倉が好きなので買い物で貢献したい」と笑顔。豊島屋の伊藤常行本店長は「売り上げ減の影響が出る中、地元の方に来ていただき、笑顔で会話できる機会でありがたい」と感謝した。
券を使える店舗は1350店。プレミアム券では効果が限定的などとして商品券の全市民配布を決め、事業費約9億9千万円をかけ周知に努めてきた市では来年1月29日まで参加店を募集している。
松尾崇市長は「地元店の魅力を見つけ、継続して応援する機会になれば」と期待している。問い合わせは市商工課電話0467(23)3000。